自宅サーバーを持つメリットとは
近ごろは月数百円で数百MBのスペースを借りられる激安レンタルサーバーも登場している。だが、安いのはそれだけの理由があり、サーバーに負荷がかかるような利用は禁じられていることが多い。掲載できるコンテンツを制限したり、重いCGIを禁止したりしている。ひどいばあいはトラフィックが増えるとアカウントを停止されたなんてこともあるようだ。
その点、自宅サーバーは自分が好きなように利用できるところがいい。しかも、OSには無料のLinuxが使えるので知恵と時間と余ったパソコンさえあれば、ほとんどコストをかけることなく自宅サーバーを始められる。お金がかかるところがあるとすれば、独自ドメインを取得するところぐらいだろうか。パソコンも重いCGIを動かそうと言うのでなければ、古い非力なパソコンでも大丈夫だ。
自宅サーバーでどこまでできる?
スキルさえあれば何でもできる自宅サーバーだが、ウェブサーバーやメールサーバー、FTPサーバーくらいなら、Linuxの基本的な知識とこのサイトで紹介する程度の情報で簡単に構築できる。しかもそこらあたりのレンタルサーバーよりはずっと充実した機能を得られる。
ウェブサーバーの場合、ひとつ独自ドメインをとれば自由にサブドメインを作成できる。ジャンルごとに別々のサブドメインを作成しておけばアクセスする方も分かりやすい。また、大きなHDDをつんでおけば容量は事実上無制限だ。写真やテキストだけなら何年かかってもHDDを埋め尽くすのは難しい。
CGIやSSIは制限なく使える。また、言語もPerlやRuby、PHP、Pythonなどお好みしだい。MySQLやPostgreSQLなどのデータベースを使うこともできるので、MovableTypeやNucleusなどのブログツールはもちろん、XOOPSやZopeのようなCMSも走らせられる。
メールサーバーでは新しいメールアドレスを作り放題。いくらアドレスを増やしても追加料金はいらない。メールボックスの容量も無制限なのでどれほどメールをためこんでも削除されたりはしない。ウイルスが心配ならフリーのサーバー用ワクチンもあり、サーバーのレベルでウイルスチェックも可能だ。さらにセキュリティを高めるためにPOP3-SSLやIMAP-SSLといったプロトコルも使える。
サーバー構築の楽しさ
だが、自宅サーバーを持つ最大のメリットは作る楽しさを味わえることだと思う。Linuxをインストールしただけでは何もできはしない。アプリケーションを追加したり、設定をカスタマイズしながら、自分だけのサーバーを育てていく。その道のりはけっして平坦ではなく、思うようには動かないことも少なくない。ときにはサーバーをひっくりかえしたくなるほどイライラさせられることもあるが、問題を解決したときの爽快感はほかの何にも代えがたいものがある。
すでに誰かが作ったソフトを組み合わせるだけで楽しいのだから、自分でプログラミングができたらもっと楽しいんだろうなと思う。全世界の数多くのプログラマがLinuxのプロジェクトにこぞって参加するのも理解できる気がする。自分が学生の時に出会っていれば、プログラマの道に進んでいたんじゃないかって気もする。
このサイトの趣旨
Linuxと聞けば何か難しそうな気がするが、実際に試してみると思ったほどやっかいなものでもない。キーボードから長ったらしいコマンドを打ち込む必要があるが、よく使うものは決まっているのですぐ覚えられる。設定を変更するのにファイルを編集しなければならないが、これもよくできたガイドがネットで見つかることが多いのでそれを参考に進めればいい。
このサイトはLinuxサーバーの良さを一人でも多くの方に知っていただければと思って作った。Linuxにばくぜんとした興味は持っていても、敷居が高そうに思えてちゅうちょしている人は少なくないはず。自分もまだ勉強中なのでけっしてえらそうなことはいえない。だが、すごく詳しい人よりは脱初級者レベルの自分のような人間の方がつまづくところがよく分かるので、こうしたガイドを作るのは適してるんじゃないか。このサイトがきっかけとなって、Linuxユーザーが一人でもたくさん増えればと思う。