Postfixでエイリアスを設定する
エイリアスとは別名のこと。ひとつのアカウントに対して、複数のメールアドレスを割り当てることができる。
たとえば、ウェブサイトへの問い合わせを受け付ける「webmaster@jitaku-server.net」というメールアドレスを作りたいとする。だが、このメールを読むのは「white」というユーザーだとする。もし「webmaster」というユーザーアカウントを新規に作るのであれば、「white」「webmaster」の2つのメールボックスを読みに行かなければならない。また、無駄にユーザーを増やすのも管理がしにくくなる。そこで登場するのがエイリアスである。「webmaster」を「red」のエイリアス(別名)だと指定しておくと、「webmaster」にあてて送られたメールは「red」のメールボックスに入る。
また、実在するユーザーアカウントにあてたメールを別のユーザーのメールボックスへ配信するようにも設定できる。たとえば、「root」のメールボックスにはシステムのエラーログなどがメールでしばしば届く。だが、管理者は自分のメールのほかに、「root」のメールもいちいち受信しにいくのは面倒だ。そんなときはrootを管理者のエイリアスに設定すれば、rootに届くはずのメールはすべて管理者のメールボックスへと送られる。これで重要なメールを見逃すこともない。
エイリアスを設定するには/etc/postfix/aliasesに設定を書き込んでいく。一行にエイリアス名と実際のユーザー名をコロンで区切って並べる。上の例を記述すると次のようになる。一番下に新しいエイリアスを追加した。
# Basic system aliases -- these MUST be present. MAILER-DAEMON: postmaster postmaster: root # General redirections for pseudo accounts. bin: root daemon: root games: root ingres: root nobody: root system: root toor: root uucp: root # Well-known aliases. manager: root dumper: root operator: root # trap decode to catch security attacks decode: root # Person who should get root's mail #root: marc webmaster:red root:blue
この設定ファイルを見ると分かるように、エイリアスのエイリアスを作ることもできる。たとえば、「postmaster」は「root」のエイリアスであり、さらに「root」は「blue」のエイリアスである。「postmaster」あてのメールは「blue」に届くことになる。
設定ファイルを保存したら、newaliasesコマンドを実行して設定を/etc/postfix/aliases.dbに書き込み、Postfixを再起動する。これで設定したエイリアスが有効になる。
# newaliases # /etc/rc.d/init.d/postfix restart Postfixを停止中: [ OK ] Postfixを起動中: [ OK ] #
エイリアスを使うと簡単なメーリングリストを作ることもできる。ひとつのエイリアスには複数のユーザーアカウントを指定することができる。カンマで複数のアドレスを区切っていけば、エイリアスあてにメールを送ると指定したすべてのユーザーにメールが届く。また、自分のサーバーで管理しているユーザーアカウントだけでなく、メールアドレスを指定することもできる。人数が多いメーリングリストなら専用のアプリケーションでなければ管理しきれないが、数人だけが参加する内輪のメーリングリストならこの方式でも大丈夫だろう。
mlist:red, black, white, yellow mlist2:perl@stone.com, diamond@sky.net, emerald@ocean.com