Winnyのポートの開け方
とってもアクセス数が多いので、新たにページを作りました。WinnyなどのP2Pソフトを利用するための設定方法を見ていきます。なお、ここではネットワーク関連の設定だけを紹介します。ほかにもフォルダやノードの設定などが必要になりますが、その説明は行いません。
まずはP2Pソフトでルーターの設定変更が必要になる理由から。「とにかくつながればいい」という方はすっとばしていただいても結構です。
ルーターを介してインターネットに接続しているとき、グローバルIPアドレスはルーターに割り当てられます。そして、ルーターに接続したパソコンには、家庭内LANでだけ通用するプライベートIPアドレスが割り当てられます。インターネットに接続するときは、グローバルIPとプライベートIPの変換をルーターが行ってくれます。この機能をNAT(Network
Address Translation)と言います。
NATはLANの中から外への通信はうまくさばいてくれますが、P2Pソフトのように外から中への接続はうまく中継できません。外部からP2Pソフトをインストールしたパソコンに接続しようとしても、ルーターはどのパソコンへデータを中継すればいいか判断できないからです。外部からの接続はルーターまではやってきても、宛先不明ということで捨てられてしまいます。
そこで必要となるのが「ポートを開ける」という作業です。外部から特定のポート番号に対して接続の要求があったとき、あらかじめ指定しておいたプライベートIPのパソコンに接続を中継するように設定するというものです。

作業は次の手順で行います。
- P2Pソフトの設定を行う
- パソコンのプライベートIPアドレスを固定する
- ルーターのポートを開ける
P2Pソフトの設定を行う
ポート番号とは通信を行うアプリケーションを識別するための番号であり、ウェブは「80」、メールは「25」「110」というように決まっています。P2Pソフトでは設定画面でどのポート番号を使用するのか自分で決められるようになっています。ポート番号は0から65535まで用意されていますが、0〜1023はウェルノウンポートと呼ばれ、すでに一般的な目的で予約されています。つまり、1024〜65535までの間で好きな数を選ぶことになります。
Winnyの場合、画面右上の「設定」ボタンをクリックし、「通信」タブの中にある「ファイル転送に用いるポートのポート番号」を指定します。このポート番号を後でルーターにも設定することになるので、ポート番号はどこかにひかえておいてください。

パソコンのプライベートIPアドレスを固定する
すべてのパソコンには、コンピュータを識別するための「IPアドレス」が割り当てられています。LANの中では「192.168」で始まるプライベートIPアドレスを使うのが一般的です。
パソコンは起動時に「DHCP」という機能を利用して、自分のIPアドレスを設定します。一般的にはルーターにDHCPサーバーが内蔵されているため、ルーターがパソコンにIPアドレスを割り当てることになります。
ここで問題になるのが、パソコンを起動するたびにIPアドレスが変わってしまう可能性があるところ。特に複数台のパソコンを使っているときは、昨日は「192.168.0.2」でも、今日は「192.168.0.3」に変わるかもしれません。これではルーターの設定ができないため、パソコンのIPアドレスが変わらないように手動で設定を変更する必要があります。ウィンドウズXPでIPアドレスを固定する手順を紹介します。
- コントロールパネルを開き、「ネットワークとインターネット接続」→「ネットワーク接続」の順にクリック(クラシック表示になっているときは、「ネットワーク接続」をダブルクリック)
- 「ローカルエリア接続」をダブルクリック
- 「サポート」タブをクリック。現在のIPアドレスをメモしておく。「192.168.0.×」か「192.168.1.×」になっているはず。また、「デフォルトゲートウェイ」もメモしておく。「192.168.0.1」か「192.168.1.1」になっているはず。
- 「全般」タブをクリックし、続けて「プロパティ」ボタンをクリックする。
- 「全般」タブを開き、リストの中にある「インターネット プロトコル(TCP/IP)」をダブルクリック。
- 「次のIPアドレスを使う」をクリック。「IPアドレス」は手順3でメモしておいたIPアドレスで最後のブロックだけ書き換えたものを入力する。たとえば、現在のIPアドレスが「192.168.0.2」であれば、「192.168.0.100」のようにする。最後のブロックは2から254の間で好きなものを選べるが、小さい数ではほかのパソコンと衝突する可能性があるので、100〜254の間で指定するのがおすすめ。また、サブネットマスクは「255.255.255.0」と入力、デフォルトゲートウェイと優先DNSサーバーは手順3でメモした「デフォルトゲートウェイ」と同じものを入力する。
- 「OK」ボタンを何回かクリックして設定を保存。念のためにパソコンを再起動する。手順1〜3を繰り返し、現在のパソコンのIPアドレスが変わっているかを確認する。また、ブラウザを開いてどこかウェブページを表示させ、インターネットへの接続が問題ないかを確認する。これでパソコンのIPアドレスが固定された。
ルーターのポートを開ける(NEC Atermの場合)
次に外部からルーターにあてて送られてきたP2Pソフトへの接続要求を、パソコンへ中継するための設定を行います。ブラウザでルーターの設定画面を開き、「ポートマッピング」「アドレス変換」などのページで設定を行います。ルーターの設定画面はブラウザのアドレスバーに「http://192.168.0.1」のように入力すると開きます。指定するアドレスは上の手順3で確認した「デフォルトゲートウェイ」と同じです。
まずはADSL事業者のレンタル用として広く使われている「Aterm」での設定方法です。機種によっては画面が違うかもしれませんが、設定の基本は同じです。
- ルーターの設定画面を開く。ブラウザに「http://web.setup/」と入力するか、「http://192.168.0.1」のようにルーターのIPアドレスを直接指定する。
- 左側の「詳細設定」メニューの中から「ポートマッピング設定」を選ぶ。
- 右下の「NATエントリ編集」で、空いている「エントリ番号」を選ぶ。FTPサーバーを公開するときは、(a)「変換対象プロトコル」を「TCP」、(b)「変換対象ポート」をP2Pソフトで指定した番号(上の例では1234)、(c)「宛先アドレス」は上の手順で固定したパソコンのIPアドレス(上の例では192.168.0.100)と設定する。
- 「編集」ボタンをクリックして設定を保存する。
- 設定を保存したら、右上にある「最新状態に更新」ボタンをクリック。
- 「変換対象ポート」と「宛先アドレス」が正しく設定されているかをチェックする。
- この時点ではまだポートは開いていない。エントリ番号の前のチェックボックスをクリックして、チェックマークを付ける。
- 右上にある「適用」ボタンをクリック。これでポートを開けるための設定がルーターに保存される。
- 最後に左側にある「登録」ボタンをクリック。ルーターが再起動し、ポートの設定が有効になる。
ルーターのポートを開ける(バッファローの場合)
メーカーごとにルーターの設定方法は違います。もっとも一般的だと思われるバッファローの製品でポートを開ける手順を見ていきます。バッファローでは「アドレス変換」で設定を行います。
- ルーターの設定画面を開く。ブラウザに「http://192.168.0.1」のようにルーターのIPアドレスを直接指定する。ルーターのIPアドレスは「デフォルトゲートウェイ」と同じ。設定ページが開いたら、「アドバンスト」をクリックする。
- 左側のメニューから「ネットワーク設定」→「アドレス変換」の順にクリック。
- 下にある「アドレス変換ルールを入力」をクリックする。
- 入力するのは2カ所。ひとつめは「TCP/UDP」の項目で、「任意のTCPポート」を選択し、P2Pソフトで設定したポート番号を入力する(上の例では1234)。もうひとつは「LAN側IPアドレス」の項目で、手動設定のところにパソコンに割り当てたIPアドレスを入力する(上の例では192.168.0.100)。
- 入力が終わったら「ルールを追加」をクリックする。
- アドレス変換テーブルの内容を確認する。ポート番号とパソコンのIPアドレスが間違っていないかをチェック。
- 設定に間違いがなければ、上にある「登録・保存」ボタンをクリック。設定が保存され、設定を有効にするためルーターが再起動する。これで設定は完了だ。
P2Pソフトを起動する
これでP2Pソフトを起動すると通信ができるようになるはず。Winnyの場合は「ノード情報」をクリックして、次のように接続先のリストが表示されれば成功です。なお、初期ノードの設定などが必要になるが、ここでは取り上げません。

パソコンによってはソフトウェアのファイアウォールがインストールされていて、この設定も行わなければなりません。ウィンドウズXP標準のファイアウォールソフトの場合、Winnyを初回起動すると下のような画面が表示され、「ブロックを解除する」ボタンをクリックするだけでOK。ほかのソフトの場合は手動で設定を行う必要がありますが、こちらのページなどに設定方法が解説されています。
